今では「秘密結社」と言えばフリーメイソンを思い浮かべる人が少なくはないと思います。
そんなフリーメイソンがなぜ秘密結社といわれているのか、その理由をお話ししていきます。
フリーメイソンの基本情報については、こちらの記事をどうぞ!
なぜ秘密結社?
そもそも、「秘密結社」というのは、存在が秘密にされている組織のことでもありますが、その組織の核心となる部分に、秘密事項が存在する団体のことを指すこともあります。
フリーメイソンでは、その核心にあたるのが正式な会員になるために行われる参入儀礼です。この
参入儀礼は、原則として部外者に公開されることはありません。
しかし、アメリカの方では暴露本が出されたりなどしているので、こうしてネットに広まっているんですね。
ヒラム伝説
フリーメイソンの参入儀礼を語る前に、まずはその基となる神話伝説を知っておく必要があります。
フリーメイソンには、「ヒラム伝説」と呼ばれる神話が存在します。
これは、キリスト教におけるイエス復活の神話をまねたもので、18世紀に誕生した近代フリーメイソンの創作神話です。
物語の主人公は、石工の棟梁である「ヒラム」という男がいました。彼は、ソロモンの神殿を建
設する役目を任されると、自分の配下の石工職人たちを「徒弟」「職人」「親方」の三つの位階
に分け、それぞれに秘密の建築技術を伝授しました。
しかし、ある時事件が起こりました。
「親方」の位階を欲した三人の職人が、ヒラムから秘密の技を奪おうとしたのです。しかし、ヒラムは秘密を守ろうと彼らの要求を拒絶したのです。すると、三人はヒラムに襲いかかってきました。
ヒラムは神殿から抜け出そうとしましたが、神殿の東門のところにいた一人目の職人が、手に持っていた毛引き(木材に平行な線を引いたり切断する工具)で切りかかります。
なんとか逃げ切ったヒラムでしたが、今度は南門にいた二人目の職人に襲われ、最終的には、西門で槌を持った三人目の職人に殺されてしまいます。
ヒラムを死に追いやった三人の職人は、ヒラムの遺体を地面に埋めてアカシアの小枝を刺しました。
ソロモン王が自分の神殿を託したヒラムがいなくなったのを不審に思わないはずがありません。
自らが派遣した職人たちにヒラムの捜索を命じ、やがてアカシアの小枝が目印となって、ヒラムの遺体が発見されました。
遺体を発掘した職人はおもむろにヒラムと「ライオンの握手」を交わしました。これは、ヒラムから伝えられていた秘密の握手法です。お互いが中指と薬指の間を空け、ハサミのように開きます。これは、フリーメイソンのシンボルマークでも知られる、直角定規とコンパスを意味し、道徳と心理の調和を表します。
この握手を交わすと、死後十四日が経過していたヒラムが生き返る、という物語になります。
出典:『フリーメイソンの秘密』 編著:株式会社レッカ社 出版:PHP研究所
このような「死と復活の神話」を最も本格的な「親方」の参入儀礼で行われるのです。
ちなみに、ライオンの握手法以外にも、「ボアズ」、「ヤキン」など、それぞれ階級に合わせて握手法が存在します。
フリーメイソンが非公開とする参入儀礼
原則フリーメイソンの参入儀礼の詳細は非公開とされており、それ故に秘密結社なのです。
しかし、時が経つにつれ、組織内のルールを破りその秘密を暴露しようと暴露本を出す会員が出てきてしまい、世間にその一部が漏れてしまいました。
今回紹介するのは前述させていただいた「ヒラム伝説」に基づいて行われる、「親方」の参入儀礼です。
この参入儀礼では、志願者が主人小ヒラムを演じます。この儀礼は、死を暗示する黒を基調とした部屋の中で行われます。また、頭蓋骨の中に灯を入れたのもが祭壇に置かれる場合もあります。
部屋の中央には棺が置かれ、その上に復活の象徴であるアカシアの小枝が置かれます。
実際には、棺そのものではなく、骨が描かれているトレーシング・ボードが用いられ、頭の方向である西には直角定規、足の方向である東には開いたコンパスが置かれています。
志願者を囲んだマスターたちは、黒服を着て青色の肩章を付けます。この肩章には、フリーメイソンの象徴である太陽・月・七つの星が描かれています。
ここでまず、ヒラムが殺される場面が朗読されます。ヒラム役の志願者は、「ヒラムが土の中に埋められた」という朗読に合わせて、トレーシング・ボードに横たわります。
そして、伝説と同じように、「ライオンの握手法」によって、志願者はメイソンに起こされるのです。
続いて志願者は秘密厳守の誓いを述べ、秘密の合言葉を教えられます。
これで参入儀礼は終了となります。志願者は、ヒラム伝説にまつわる聖劇に参加することで、死の象徴的な意味を学び、入会が認められるのです。
この儀礼における「死」とは、新しい自己への変容を象徴するものです。このフリーメイソンの参入儀礼は、古代密儀宗教の死の儀礼とも密接な関連を持っています。キリスト教をはじめとする古代の宗教では、「死と再生」の神話が重要とされていました。
まとめ
実は古代エジプトのピラミッド内でも、「死と再生」を疑似体験させる秘儀が存在したとされており、これは、フリーメイソンの入会の際に行われる参入儀礼と似ているんです。ピラミッドとフリーメイソンの関係性についてはまた別の記事で書かせていただきますね。
参入儀礼については、フリーメイソン側としては秘匿している部分なので、この記事にも事実とは異なる部分が存在するかもしれませんが、信頼性の高い書籍や記事を基にしていますので大方事実に沿ったものだと思います。でも、このおぼろげな部分がまた好奇心を掻き立ててくれるんですよね笑
また次の記事で!
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